ブンデスリーガ第11節が1日に行われ、DF酒井高徳が所属するハンブルガーとMF清武弘嗣、DF酒井宏樹が所属するハノーファーが対戦した。
10位のハンブルガーと15位ハノーファーの一戦。両チームとも[4-2-3-1]のフォーメーションでスタートし、ハノーファーの清武はトップ下、酒井宏樹は右サイドバックで先発。酒井高徳はベンチスタートとなった。
先手を取ったのはホームのハンブルガー。開始5分、右サイドを突破したニコライ・ミュラーの折り返しにグレゴリッチュがゴール前で合わせ、先制ゴールを挙げた。
ラソッガ、ミュラーといった優秀なアタッカーを揃えるハンブルガーはその後も立て続けにチャンスを作り出し、ハノーファーのゴールを脅かす。17分にディークマイアーがドリブルから強烈なミドルシュートを放つと、続く21分にはディアスの直接フリーキックがゴールポストを叩いた。
ハノーファーがそれ以上の失点を許さなかったのは、守護神ロン=ロベルト・ツィーラーの活躍によるところが大きい。ドイツ代表GKは35分にニコライ・ミュラーとの1対1を迎えるも、シュートは足に当ててブロック。前半を1失点に抑えることに大きく貢献した。
後半からハノーファーのミヒャエル・フロンツェク監督は2枚代えを行う。MFシュミーデバッハ、FWクラウスを下げ、勢いのあるFWサン=マクシマン、ウフェ・ベックを投入。交代で前線にスピードを与えようという狙いが感じられる采配となったが、この早い時間帯での交代がその後の展開を大きく左右することになった。
59分、右サイドでベックが酒井宏樹の縦パスを受けてペナルティエリア内に侵入すると、ハンブルガーDFスパヒッチがこれをタックルで阻止。主審はベックが倒されたことを受け、PKを指示。ハノーファーが同点の大きなチャンスを掴んだ。
ボールをセットしたのはチームの10番を背負う清武。敵地サポーターからの盛大なブーイングが寄せられる中、日本代表MFはゴール右に冷静にシュートを決め、同点ゴールを挙げた。清武はこれで7節ヴォルフスブルク戦以来4試合ぶり、今季2ゴール目となる。
ハノーファーの10番は止まらない。67分、右サイドでボールを得た清武は、ゴール前を十分に確認したうえで左足の正確なクロスボールを送る。これに合わせたのは195cmの長身MFサリフ・サネ。マークには2人ついていたが、サネは圧巻のフィジカルで空中戦を制し、打点の高いヘディングシュートを叩きこんだ。これでハノーファーがとうとう逆転に成功する。
リードを奪ったハノーファーはこの後82分に清武を下げてCBのフェリペを投入。守備固めが功を奏し、そのまま逃げ切りに成功した。この結果、勝点を11に伸ばし、順位も14位に上昇している。酒井宏樹はフル出場を果たし、酒井高徳は出場しなかった。
トップ下で1ゴール1アシストを記録した清武だが、この試合では決して内容が良かったわけではない。前後半を通してほとんど味方からボールが入らず、パスを受けても相手の寄せが早く、得意のチャンスメイクも鳴りを潜めた。その中でも結果を出すことができた点は、さすが10番という活躍といえる。清武はこれで今シーズン2ゴール4アシストを記録し、6節シュツットガルト戦から6試合連続で点に絡んでいる。
[メンバー]
ハンブルガー:アドラー、ディークマイアー、スパヒッチ、ジュルー、オストルツォレク、ディアス、ホルトビー(→クレベール 88)、シップロック(→オリッチ 81)、ラソッガ、ミュラー、グレゴリッチュ(→イリチェビッチ 73)
ハノーファー:ツィーラー、酒井宏樹、アルボルノズ、シュルツ、マルセロ、アンドレアセン、サネ、シュミーデバッハ(→サン=マクシマン 46)、清武(→フェリペ 82)、クラウス(→ベック 46)、ソビエフ
[スコア]
ハンブルガー 1-2 ハノーファー
[得点者]
ハンブルガー:グレゴリッチュ(5)
ハノーファー:清武(59 PK)、サネ(67)
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