痛恨ドローの2位トットナムを包んだ「湿った沈黙」 勝ち点7差に開く
2位トットナムの足踏みで、レスターがプレミア優勝に王手をかけた。25日に行われたプレミアリーグ第35節のゲームで、トットナムはウェスト・ブロムウィッチ(WBA)と対戦したが1-1のドローで終了。残り3試合で勝ち点差は「7」となり、レスターに次節での自力優勝の可能性が出てきた。
レスターは前日にスウォンジー戦に臨み、出場停止のイングランド代表FWジェイミー・ヴァーディの代役として先発したFWレオナルド・ウジョアの2得点などで4-0と快勝。公式戦15試合連続先発となった日本代表FW岡崎慎司も、無得点ながら相変わらずの奮闘ぶりを見せるなど、チームの勝ち点3獲得に貢献した。
首位レスターの勝利を受けて、追う立場のトットナムとしては是が非でも勝利が欲しいところだった。しかし、本拠地ホワイト・ハート・レーンで中位のWBA相手に攻め込みながらもシュートがたびたびポストやバーに当たるなど、なかなか得点を奪えなかった。
前半33分にはオウンゴールで先制したものの、後半27分にセットプレーから同点に追いつかれてしまい、1-1のまま試合終了。英高級紙「ガーディアン」は、「タイムアップの瞬間、スタジアムには湿った沈黙が起きた。スパーズの選手たちもその瞬間、タイトルがほぼ去っていったことを知った」と記している。
次節敗れても、トットナム黒星で優勝決定
このドローによって、トットナムは首位レスターとの勝ち点差が「7」に開く痛恨の展開となった。 レスターは2位トットナムが残り3試合を全勝したとしても、残り3試合で1勝、もしくは3引き分けで優勝の条件を満たす。一方で残り3試合で1敗もできないトットナムは次節、5月2日に敵地でチェルシー戦を戦わなければならず、現地でも“レスター王手”は大きく伝えられている。
「ガーディアン」紙も、「トットナムとレスターとの勝ち点差は開いた。そしてその差はシンプルなものをもたらした。クラウディオ・ラニエリ監督率いるチームは、日曜日にオールド・トラッフォードでマンチェスター・ユナイテッドを破れば、すべてが完結する」と、最速で5月1日の第36節、「夢の劇場」として知られる敵地でのユナイテッド戦で戴冠が決まると伝えている。
もしレスターがこのユナイテッド戦に引き分けた場合でも、2位トットナムがチェルシーに引き分け以下で優勝決定。敗れた場合でも、トットナムが敗れた瞬間に次節でのリーグ初戴冠が決まるという、圧倒的に有利な状況だ。当初はアウトサイダーと見られていたレスターの“おとぎ話”が、ついに現実のものになろうとしている。
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE webより
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